土曜日診療武蔵新城の歯医者|歯周病治療・歯周外科・審美治療
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審美歯科

2017

7/03

【歯を削る機器使い回し報道】当院の歯科医療器具滅菌について

歯を削る医療機器、半数が使い回し

数年前に、全国の歯科医療機関の約7割が、歯を削る医療機器を患者ごとに交換せずに使い回している可能性がある、という報道が、読売新聞の記事になりました。あの頃、一気に、不安に感じた患者さんから、歯科医療機器の滅菌の状態について、多数の質問をうけました。

当時のブログにも、この報道についての当院の指針を書いたのですが、さらに追加の調査結果が出たので、内容を膨らませて書き直しましたので、是非ご一読いただければと思います。

 

この件は、前回の調査から5年後の現状として、さらなる追加報道でした。

その結果では、5年前は約7割だった、歯科医療機器の使い回しですが、現在、5割に減ったものの、依然として半数の歯科医院が、歯を削る機械を、そのたびごとに滅菌せずに使いまわしていることが明らかになっています。

下記に、そのニュースを引用します。
(読売新聞/ヨミドクター:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170703-OYTET50012/

“歯を削るドリルを取り付ける「ハンドピース」と呼ばれる金属製の柄を患者ごとに交換しているかどうか、全国1000人の歯科医にアンケートで東北大学歯学部などの研究グループが尋ねたところ、回答した700人のうち、52%の歯科医は「患者ごとに交換している」と答えました。”

 

これらの調査は、日本歯科医師会の会員1,000人に郵送で行い、17年2月までに700人から回答を得た結果だそうです。5年前は7割の医院がハンドピースを滅菌せずに使いまわしていたのですから、今回の調査では5割に減ったものの、未だに使いまわしている歯科医院が多いことに驚かされます。
この件で、患者様が最も不安に感じるのは、『院内感染』でしょう。個々の患者様の治療時に、ハンドピースは口に入れて治療しますので、当然のごとく唾液や血液が付着しやすくなります。よって、その器具を使い回せば、別の患者様に細菌やウイルス感染させるリスクがあるからです。そのため、日本歯科医学会の指針としては、患者ごとに機器を交換し、高温の蒸気発生装置で滅菌するよう定められています。

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ドリルの歯「洗浄・滅菌」は64%。

そして、こちらの記事ではハンドピースのみならず、ドリルの歯の滅菌・洗浄にも触れています。
そのニュースも下記に引用します。(Yahoo!ニュース:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170703-00050049-yomidr-sctch

“ポイント・バーは、歯を削るという意味では、患者の体に接する所です。患者の治療が終わった後は、洗浄して唾液や血液などを落とし、さらに高温の蒸気が発生する装置に入れて、細菌やウイルスを100%なくす滅菌処理を取るよう学会の指針などで定められています。

このポイント・バーを指針通りに「洗浄・滅菌」しているとした回答は64%。残りは「(洗浄せず)滅菌のみ」「洗浄のみ」がそれぞれ3%、13%。「薬液消毒のみ」が20%という答えでした。”

このポイント・バーは、ドリルの歯の事ですが、ハンドピース以上に密着して歯の治療をする医療機器です。さらに、感染のリスクが高まるのは、言うまでもありません。

歯を削る医療機器だけでない、手袋も使いまわし!

また、上記のニュース記事に、こんな内容にも触れられていました。歯を削る機器であるハンドピースやドリルの歯のみならず、手袋も使いまわししている歯科医院が多いという事実です。そのニュースも下記に引用します。

“治療にあたり手袋を歯科医がはめて、治療が終われば患者ごとに交換するのは、当たり前のように患者は思っていますが、アンケートで「患者ごとに交換」は52%に過ぎません。

手袋を「全ての患者で使うが、患者ごとに交換していない」「患者によって使う場合もある」など、院内感染対策を考えると不適切な回答が47%。「手袋を使用しない」も1%(5人)いました。”

実に、半数以上の歯科医院が、治療時にはめる手袋も使いまわしている事実を知り、歯科医である私自身、正直驚愕いたしました。

私ですら驚くのですから、恐らく、この報道をみた多くの患者さんも同様のことを感じているものだと思います。

当院の院内感染対策

ここで、皆様の不安を少しでも払拭できるように、当院の院内感染対策をご紹介いたします。

当院では、開業以来、歯を削る機器は、使用前に必ず滅菌処理を施し患者さんごとに交換しております。

これは、当たり前の事ですので、改めてご説明することもありませんでした。しかし、このような記事が報道されてしまった以上は、やはり患者様の不安を取り除くためにも、きちんとご説明しておく必要があると感じています。

当たり前のことを、当たり前にするという事は、歯科医療の中であっては当然のことですが、一般の患者様には意外に知られず、伝わりにくいことなのかも知れません。そういう意味でも、こうして言葉にしてご説明する必要があるのだな、としみじみ実感しております。

歯科医師である私はもちろんのこと、歯科衛生士、アシスタント全員が、患者さんごとにグローブを交換し、日々の診療で感染を起こさせないように最大限の注意を払い、日々の診療をおこなっております。

どうぞ、安心して来院してください!数日でこれだけ使用するのですよ。参考までに画像をアップしておきます。

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