2018
9/12
『舌ブラシ』効果的な使用方法!!
当院受付には、歯科医師、衛生士が実際に使用して満足することのできた、さまざまなオーラルケア製品を取り揃えております。その中でも、歯ブラシに次いで、好評をいただいているのが意外にも舌ブラシとなっております。みなさん、やはり口臭には気を付けていらっしゃるのが分かります!
みなさんは“舌ブラシ”をご存知でしょうか?その名の通り舌磨き専用のブラシです。
舌の表面が、薄いピンク色ではなく、白い苔のようなものが付着して気になっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか!?この白い苔のようなものを舌苔(ぜったい)といいます。
舌苔とは、舌の表面(上皮)に粘膜のカスや細菌、食べカスなどが蓄積したものであり、実は口臭の主な原因でもあります。舌苔の中で、食べカスやプラークが細菌によって腐敗され硫化水素を発生します。
この硫化水素が口臭の原因となるのです。そのため舌ブラシで舌苔を除去することにより口臭を予防することが可能となります。
今回は、舌苔ができる要因と口臭予防にとても効果的な舌ブラシの使用法についてご説明いたします。
口臭予防の為、歯磨きやマウスウォッシュなどお口のケアをする方が増えてきていますが、口臭の原因が舌の汚れである場合が多く、加齢やストレス、疲れなどによりお口の中が乾燥してしまい唾液の分泌量が少なくなることで舌苔が増えてしまうこともあります。
健康な方でも白くなっていることがありますが、舌苔が白く分厚く付いている場合は胃など消化器官が弱っている場合もあるので注意して下さい。
舌苔が多くなる原因
食べカスなどによる汚れ
食べカスが舌の細かい細胞の間に残ってしまい舌苔になることがあります。唾液量が少なかったり、口の動きが少ないと舌が周りの組織と擦れず食べカスが残ってしまうので、舌ブラシなどを使って磨くことで防ぐことができます。
睡眠不足
睡眠時間の不足や不規則な生活を続けていると自律神経のバランスが乱れます。緊張している時にはたらく交感神経が優勢になると唾液が出にくくなり、リラックスしているときにはたらく副交感神経とのバランスが崩れることも舌苔の原因といわれています。
唾液が少ないドライマウス
ドライマウス症候群の方は、口の中が乾燥して舌や喉が乾きます。そうすると細菌が増えやすくなるため、舌苔ができやすくなります。ドライマウス症は舌苔の原因の大半を占めているといわれています。
舌を動かさない機能低下
舌の動きが少なくなると舌苔がでてきます。食べる時、話す時、口を動かしていますが、あまり人と話さない生活が続いたり、高齢や病気になって舌の機能低下や動きが悪くなると唾液の分泌量が減り舌苔の原因となります。
薬、抗生物質
降圧剤や抗うつ剤、精神安定剤、利尿剤、鎮痛剤などを服用することにより、薬の副作用として唾液の分泌量が少なくなり、口が乾きやすくなると舌苔ができやすくなることもあります。
また、抗生剤やステロイド剤を飲み続けると、口の中の細菌の種類が変化し黒い舌苔ができてしまう場合もあります。短期間の服用であれば心配いりませんが、長期間になる場合は医師に相談してみましょう。
内蔵が弱っている
胃腸が弱っている時は舌苔が厚くなります。
病院で診察を受ける時医師が舌を見るのは、胃腸の状態が顕著に現れるためです。
暴飲暴食や刺激物の多量摂取に注意して、必要であれば医師の診察を受けるようにしましょう。
舌苔の原因にはさまざまありますが、その悩みを解消するために舌ブラシがあります。
当院の受付で販売している舌ブラシは、「おえっ」とならずにとても使いやすいと、患者さんからもご好評を頂いており、口臭を減らすために必要なアイテムになります。
舌ブラシでの磨き方
すでに舌磨きの習慣を取り入れている方もいらっしゃるかと思いますが、正しい磨き方をしないと逆効果にまってしまう事がありますので、磨き方のポイントについてお話していたいと思います。
1日1回舌苔のチェック!
舌苔は人によって異なり、その日の体調や時間帯でも付きぐあいが変わります。まずは、朝起きて舌を鏡でよく観察してみて下さい。舌苔がついていたら起床時に舌磨きを行うと効果的です。
お口が乾いていたら注意!
乾いた状態で舌を磨いてしまうと舌が傷つきやすくなってしまうで、あらかじめ水を口に含んだりして柔らかくしておきましょう。
舌は柔らかいので、強く磨きすぎたり1日に何度も磨いてしまうと傷つけてしまう危険があるので注意しましょう。
舌ブラシや軟らかめのブラシを使いましょう!
歯磨き粉を使った後のブラシをそのまま使ってしまうと、吐き気が起こりやすいので、水に濡らしただけの歯ブラシや舌ブラシを使って磨きましょう。
それでも吐き気がする方は、小さくて高さの低いヘッドの歯ブラシや舌ブラシを使ってみて下さい。
舌をできるだけ前に出す!
舌の奥にも白い舌苔は付いています。ブラシが奥まできちんと届くように、できるだけ舌を前に出して磨くようにしましょう。
全体を磨くように!
奥から手前にブラシを動かし全体を磨くようにしましょう。奥の方を磨くときには、数秒間息を止めたり、お口の天井部分に触れないようにすると、吐き気が起こりにくくなります。
うがいをしっかり行いましょう!
取り除いた舌苔を確実にお口の中から出すために、ブクブクうがいと、ガラガラうがいをしっかりと行うようにして下さい。
ここで注意していただきたいのが、1回で舌苔が完全に取れなくても、磨きすぎないようにしましょう!
1日の舌磨きの回数は、起床時の1回で大丈夫です。それ以上行うと舌の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。
もし、舌がヒリヒリしたり痛くなってしまったら、磨くのをやめて下さい。
舌苔が付いていなければ、舌磨きを行う必要はありません。
舌磨き以外での軽減方
ネバネバした食材を食べましょう
細菌の活動を抑制するはたらきのある山芋、オクラ、納豆、昆布などを意識的に摂取する。
これらのネバネバ成分は舌苔の予防効果も期待できます。ドライマウスかも、、、と感じる方はネバネバ食材を取り入れてみるといいかもしれませんね!
舌を動かしてみましょう
舌乳頭の間の舌苔までは取れませんが、舌を上あごにこすりつけると、表面の舌苔を優しく落とすことができます。ブラシなど道具を使うよりも舌に負担をかけずに汚れを落とせますし、舌を動かすことによって唾液の分泌量もアップします。
果物や乳酸菌をとってみましょう
舌苔は、細菌や食べカスのかたまりのタンパク質です。そのタンパク質分解酵素であるパイナップルやキウイを食べることによって舌苔を分解してくれ、舌がキレイになるのです。
また、口の中で増えてしまった悪玉菌に対して乳酸菌を摂取することにより、善玉菌を増やしてバランスを整え、口内環境を整えてくれます。
舌苔は必ずしも病的なものではなく、さまざまな原因があります。
ご自身の生活を振り返り、少しでも気になる事があれば歯科医院にご相談下さい。
今回は舌磨きについてお話をしましたが、他にも気になることがあれば、かかりつけの歯科医院の歯科医師や、歯科衛生士におたずね下さいね!